前回のポストではYOUTUBEのF1公式動画より、去年(2021年)のアブダビGPの決勝ハイライト動画の英語を紹介しました。最終戦、最後の一周だけでその一年の成否が決まった世紀の一戦を8分に凝縮した、ちょっと他にはないF1動画なので、ぜひご覧ください。Youtubeの画面で英語の字幕が普通に見れます。
2022年のF1公式動画(YOUTUBE)には英語字幕がない
前回のポストで触れたように2021年はF1公式がちゃんと英語の字幕をつけてくれていたのです。私はこの字幕に興味を持って、F1の動画を見始めたのですが、残念ながら2022年の動画では字幕がなく、AIが自動生成する英語も、おそらく不正確だということでオフにされて見ることができません。
Chromeの自動字幕起こし(ライブキャプション)で、F1動画の英語を調べる
次善の策として、今回はchromeの自動字幕起こし機能を使って、英語の音声をテキストに直します。以下はmacのchromeの場合です。
設定 > ユーザー補助機能 と選択すると、次の画面になります。
自動字幕起こしをオンにすると、「音声認識ファイルをダウンロードしています。」が表示され、しばらくすると自動字幕起こしが有効になります。
この状態のchromeでF1動画を見た図がこちらです。
ちゃんと動画の英語音声が字幕で表示されています。chrome右上のメディアコントロールボタンで、字幕の表示・非表示をコントロールできます。
自動字幕起こしはchromium(raspberry pi)では使えませんでした。同じmacでも、もっとOSが古いとだめだった記憶があります。新しめのOSで最新のchromeを用意して試してください。
今年(2022年)のアブダビGP動画の英語を自動字幕起こしで調べてみた
予選結果のF1公式ハイライト動画
予選はQ1で5台脱落。Q2でさらに5台脱落。Q3は残った10台でスターティンググリッドを争います。
Q3の結果はレッドブルが1位、2位、その後フェラーリの2台が並び、さらに後ろにメルセデスの2台が並ぶミルフィーユのような結果でして、これだけ波乱がないのが逆に波乱と思えるような平凡な結果に終わってしまいました。
注目すべきはベッテルですかね。昔のレッドブルで一時代を築いたあのベッテルも、このレースを最後にF1から引退します。ここの英語に注目してみましょう。
自動字幕起こしの英語は、去年までF1公式がつけてくれていた英語より不正確で、こうやって記事を書くのはなかなかきついです(汗)人間と同じで固有名詞が苦手なようで、マックス・フェルスタッペンに至っては、ただの一度もまともな字幕を出してくれませんでした(笑)
- (Max) Verstappenの自動字幕起こし => “the staffings”, “max for staff and”, “for Stafford”など
- Carlos Sainzの自動字幕起こし => “Carlos Science”
Sainzは動画の端々でScienceにされていて笑えます。
こんな字幕でも何もないよりははるかにましでありまして。 AIに分からない英語は人間の私が知る必要はないと高を括って決勝に進みます。
決勝結果のF1公式ハイライト動画
では、満を持して。決勝結果のハイライトはこちらです。
自動字幕起こしでF1の英語は分かるか?
上でも書きましたが、字幕があるのとないのとでは雲泥の差があります。とはいえ固有名詞がめちゃくちゃで笑えます。前に書いたフェルスタッペン以外にも次のような字幕が…
- Valtteri Bottasの自動字幕起こし => Valkyrie podcast
- Mick Schumacher の自動字幕起こし => Make sure they
- (固有名詞ではありませんが)at the same chicane の自動字幕起こし => at that she came
どうでもいいことですが、ボッタスさんはこんないかつい兄ちゃんで、
ヴァルキリー(ワルキューレ)は、北欧神話に出てくるこういうやつ。
Wikipediaによると「北欧神話において、戦場で生きる者と死ぬ者を定める女性、およびその軍団のことである。戦場で死んだ者の半分をオージンの治める死者の館ヴァルホルに連れて行く役割を担う。」なのだそうで、そっからのpodcastはあの世からのお導きぽくて嫌です(笑)ちなみにボッタスはフィンランド出身だそうなので、北欧という点だけはあってます。
ドライバーの名前を覚えてから字幕を読みましょう
そういうわけで、F1で自動字幕起こしを活用するためには、事前にドライバーの名前に一通り目を通しておく必要がありそうです。基本的に字幕だけを見て内容が理解できるほどの精度はありません。スポーツ中継なので急に早口になるのを聞き取るのが難しいのですが、そういうときに字幕があると聞き取りが楽になる、という使い方が有効です。
後、英語がすぐに上手くなりたい方は、英語関係のブログを書くといいですよ。みんなが読むと思うとプレッシャーが違うので、普段適当に聞いてる英語をすごくまじめに聞くようになります。今回このブログを書いて、F1英語の聞き取り能力が3%くらいアップした気がします(笑)
2022年アブダビGPを振り返る
盤石のフェルスタッペンが優勝は良いとして、ルクレールが年間ポイント2位を死守したのが注目点でしょうか。夏の頃のルクレールはマスコミとティフォシに叩かれて、これでだいじょうぶなのかと思っていましたが、フェラーリがエースドライバーとして選ぶだけあって、やはり最後の安定感が違いました。それにしても今年のフェラーリは勝ち慣れてないチームの悪いところが全部出た感じです。ライコネンが棚ぼたでワールドタイトル取ってから、はや十年以上。来年こそは結束したイタリア人の緻密な戦略を見てみたいものです。
前回のブラジルでは目覚ましかったメルセデスですが、今回はさっぱりでした。高速で長いストレートのあるサーキットではだめだとチーム監督も認めていて、今回のアブダビはメルセデスに向かないサーキットだったのでしょう。ハミルトンは今年の車に乗らなくてよくなるのが楽しみだと言っています。バウシングで手一杯でマシンが熟成できなかった感じですね。
今年はレッドブル・フェルスタッペンの勝ちすぎでした。メルセデスは自滅して、フェラーリは詰めがあまい。接戦も去年のレベルになると見ていて疲れますが、今年は特に夏から先は大味すぎました。ただ来年はチームのレベルがもっと拮抗するはずです。ちなみにhonda(レッドブルチームのエンジンサプライヤー)はこの先どうなるのでしょうか? 本当はhondaは去年撤退していて今年はf1にいない建前なのですが…
「英語を学ぼう」今後の予定
「英語を学ぼう」の今回は2回目で、F1解説に出てくる英語表現について説明しました。私自身は英語がぺらぺらということは全然ないのですがl、それでも字幕があればこれくらいの解説ができてしまいます。近年のAI技術の発展は目覚ましく、例えばテキストの読み上げなどは、日本語の場合でも違和感を感じないレベルに近づきつつあります。一昔前の英語学習は海外留学も含め大変なコストがかかりましたが、今後はこれらのAI技術が語学学習のコストを大幅に下げていくことになるでしょう。このブログの英語カテゴリーでは、このような最新技術を元に、英語で楽する方法についてを紹介していきます。
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